サン・サーンスの「ロマンス」の練習は2回目になります。音階、半音階の部分にどうしても目が行きそうな楽譜なのですが、それより前の部分でも意外にてこずっています。
小節でいくと、26小節から38小節までの間のフレーズです。転調してホ長調(♯4つ)になっていますが、そこに臨時記号の♭や♮がついているため、譜読みに余裕がなく、指がかなり迷いやすくなっていて、音ミスをしてしまう難所になっています。
野原先生曰く、「まだ指に迷いがあるので、もっとゆっくりでもいいから確実に指を覚え込ませて、しっかりした音で吹くことが大事」ということで、ここでもメトロノーム練習を要求されました。地道に少しずつ慣れて、ピッチを上げていくしかないとのこと。
たとえ苦しくても、この地道な練習を厭わずにやって吹くか、面倒臭がってやらずに感覚的にしか吹いていないかで、数か月経つと、この曲に対する表現力やその音楽性が全く変わったものになるそうです。
そう言われてしまうと、頑張らざるを得ません。
以前、この曲を吹いた生徒さんの総譜を見せてもらいましたが、ピッチは4分音符で76と書かれていました。そのピッチで実際に吹いてみると、決して速いわけではないんです。寧ろ、今の私が吹いているピッチの方が速いくらい。
野原先生は、4分音符で76は「少し遅めですが、問題のないピッチレベル」だそうです。後期ロマン派に属するサン・サーンスですから、演奏される方によって、そのピッチにはかなり個人差があるそうです。そのあたりは、バロックや古典派あたりの曲とは大分違うのかもしれません。
明日から連休なので、腰を据えて、地道な練習に時間を割きたいと思います。